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週刊少年マガジン連載 「無敵の人」の1話”M”感想【麻雀というゲーム】

      2016/04/10

今回取り上げる題材は「麻雀というゲーム」となります。

単行本が3月17日に発売してるので今まで書いてなかった感想も埋めていこうと思います。
まずは1話から。

悪魔のゲームと呼ばれるゲームがある。中毒性があり、国を滅ぼすと言われるゲーム。
それが麻雀。

麻雀と言えば、ルールは知らなくとも存在を知らない人はいないほどポピュラーなゲーム。お金を賭ける場合がほとんどなので「イメージの良くないゲーム」として有名ですね。

しかし、現在ではネット麻雀も普及しており、賭けない麻雀をする人口は増えてます。また、健康麻雀と言われるボケ防止の為に高齢になってから新しく始める人も増えてきましたね。

一部ではまだまだ評価の低い麻雀ですが、ニコニコ動画等でプロの麻雀中継も多く放送されるようになり、一般の人にもかなり受け入れられる存在となったと思います。

中には「大学生になったのに麻雀もしないのか」「麻雀人口が少なくなった」「ネット麻雀なんて麻雀じゃない」なんて言われる人もいますが、私はそうはお思いません。今回はその事に触れていこうと思います。


まずはその前に1話のあらすじから。

話はネット麻雀の世界。
そこには沈んだ事がないと言われるプレイヤーがいた。その名は”M”。
戦歴は1位と2位だけで最短でも2400ゲームほど掛かるネット麻雀の最高位である「雀仙」にたった320ゲームで到達してしまったプレイヤー。

その存在を知るものは”M”と言う名から「無敵の人(MUTEKI NO HITO)」と呼んでいる。

ただし、実際の周りの評価は”M”はイカサマ師であるという評価。麻雀は「運7実力3」と言われるほどのゲーム。このような成績はありえないという評価が一般的。”M”がイカサマ師といわれるのはある意味必然ですね。

そのあおりを受けたのが「雀仙」の運営会社であるブイライン。雀仙のユーザー数は”M”の登場により、徐々に減っていった。その解決策として、”M”を捕まえた人には報奨金300万を出しますというものを出し、”M”の排除を行おうとします。

主人公の一人である「園川順平」はその話を聞き、偶然にも”M”を見つけてしまう。
そして、”M”のイカサマを暴くべく”M”と接触をするようになります。

しかし、実際に順平が目にしたのは”M”が本物の怪物だということ。昔、事故で障害を受けたときに「感情」と引き換えに”M”は「超人的な記憶力」を手に入れただけでした。

その超人的な記憶力でプレイヤーの癖(ヘキ)を全て覚え、圧倒的な成績を残していたに過ぎなかったのです。
圧倒的な実力の裏に悲惨な過去を知った順平は、”M”と友人になる事を誓いました。

というのが今回のストーリー。
今回は順平の手牌をネタに「先制リーチの重要性」の話でもしようと思いましたが、2話であまりネタがなさそうなので先に「麻雀というゲーム」について個人的な見解を述べていこうと思います。

先にこの話をした方が順序としてもスマートかなと思いますしね。

麻雀というゲームの認識

麻雀というゲームを思い浮かべるとまずどんな事が思い浮かぶでしょうか?

冒頭でも述べたようにギャンブル性の高いゲームなので「イメージの良くないゲーム」として見られる事が多いのではないでしょうか。少なくとも30代以上の人はこういう考えを持った人が多いと思います。最近はネット麻雀の普及によって、子供でも気軽に遊べるゲームになっているので10代~20代の人は「数あるゲームのうちの一つ」って考えの人もいるかもしれないですね。

例えば、ポーカーやブラックジャック。これもギャンブルとして有名なゲームの一つですが、子供がギャンブルと思って遊ぶ事はほぼないでしょう。カードゲームの一つとして親しんでる子供がほとんどだと思います。年を重ねて初めてギャンブルだと知って、「もともとはそういうゲームなんだ」と知る人が多いのではないかと思います。そこからギャンブルとして楽しむようになるか、ただのカードゲームとして楽しむかは人それぞれだと思います。ただ、一定数は「ただのゲーム」として思ってる人が多いと思います。麻雀も今ではそういうゲームにシフトしつつあると個人的には思ってます。

「賭けない」「飲まない」「吸わない」を原則とした「健康麻雀」も最近では普及しており、健全な遊びとしてシフトしつつあります。それでも一定数は「不健全な遊び」として認識されている人が多いのも現状です。私自身も少なくとも今の麻雀を取り巻く環境は「健全」だとは思いませんしね。お金を賭ける雀荘は探せばそこら中にありますし、麻雀プロと呼ばれる人が雀荘で賭けるのは当たり前です。それに比べたら「健康麻雀」なんて探すのも一苦労です。

麻雀はクソゲーである

誤解してほしくないですが、クソゲーだからつまらない訳でもなく、面白くない訳でもありません。世の中クソゲーの方が好きな人がいますし。

とは言え、囲碁や将棋のようなちゃんとしたゲームでない事も事実です。ルールは地方によって違いますし、場合によっては卓毎に違うなんて事もざらでしょう。ネット麻雀でも多種多様なルールが存在します。非常に不完全なところが多いゲームです。

おしえて!科学する麻雀でもわりと麻雀をボロクソに言ってます。

歴史はせいぜい150年ほど。世界で親しまれてると言っても、そもそも日本のようなルールの麻雀は日本でしかありません。海外ではリーチがないというのは有名な話ですし、フリテンもありません。点数計算も役の数も全然違います。囲碁や将棋は海外に行ってもルールは同じですが、麻雀はそうではありません。

そんなゲームが良質なゲームであるはずもないし、クソゲーでないはずがありません。ただ、麻雀は不完全なゲームだからこそ面白いというところもあります。格闘ゲームの北斗の拳は不完全なゲームでありながら、不完全過ぎて逆に完成されたゲームとして人気です。詳しくはリンク先をご覧ください。

ネット麻雀とリアル麻雀

無敵の人はネット麻雀の住人がリアルで対決するという話。対決自体はリアルですが、ネットでの活躍が主要キャラクターには必要になってますね。

私はどちらかというとリアル麻雀の住人ですが、リアル麻雀をしているとよく聞く言葉があります。「所詮ネット麻雀」という言葉。要はネット麻雀はリアル麻雀とは違うのだから、リアルでやったら勝てないなんて言う人。まぁ実際はそんな事はなく、ネット麻雀出身の麻雀プロもいるくらいですし、そんな事はありません。

ネットとリアルの麻雀ではルールの差こそあれど、基本的には同じゲームです。リアルしか打ってない人がネットしかやってない人を見下す理由は一つもありません。
「賭けない麻雀では強くなれない」なんて言う人もいますが、そんな事もありません。むしろ賭けても弱い人なんていくらでもいます。

これは
おしえて!科学する麻雀のp164で著者の見解もありますね。

ただ、逆にリアルだけしか打ってないけど、強い人もいくらでもいます。麻雀のトッププロはそこらのネット麻雀民よりは十分に強いでしょう。私のネット麻雀での成績は概ね2.4位くらいですが、例えば麻雀協会の雀王戦でB2リーグ以上に常駐してる人はほとんどの人が私より強いと思います。よくニコニコ動画などで「俺の方がうまい」と言いたげなコメントはよく見ますが、あのへんは概ねコメントしてる人の方が下手だろうと思ってます。(実際に強い人もいるかもしれませんがそこらへんは確かめる術はありませんね)

麻雀プロという存在

しかし、麻雀というのはクソゲーです。基本クソゲーです。

はっきり言えば、これからも「麻雀を魅せる事によって飛躍的に麻雀プロが発展する事」はないでしょう。この発展とは、例えば野球やサッカーのように試合で活躍する事によってギャラを得るという事ですね。麻雀プロの試合を多くの人に見てもらい、それによって収入を得る事です。

現在の麻雀のプロは雀荘のイベントのゲストや、実際に雀荘で働く、もしくは他に職業を持っているというのがほとんどです。実際にプロの試合だけで食っている人はほぼいないはずです。将棋や囲碁の世界でもイベントや講師などで稼いでる人が多いですが、それの比ではありません。ムツゴロウさんも麻雀連盟の相談役ですが、実際麻雀なんて副業みたいなものです。

さて、麻雀が発展しないと言い切れる理由はいくつかありますが、私はやはり一番の要因は「絶対的強者が作れない事」。これに一つの原因があるのではないかと思います。
麻雀は運の強いゲームです。どんなに強い人でも一回の対局であれば、普通に負けます。必ずしも勝った人が強いゲームでないので、勝った人は「ただ運が良かった人」になってしまいます。実際に大会などで優勝した人の言葉を聞くと「運が良かっただけ」なんて言葉はよく聞きます。これは謙遜でもなんでもなく、事実なんですよね。

これが数回の対局ではなく、それこそ野球のペナントレースのように一人100試合近くやったのならまだましですが、そんな試合数は視聴者は見れません。

例えば100人近くのリーグ戦で一人100試合もやれば、全体の試合数は合計2500試合です。馬鹿げてます。
じゃあ逆に少ない人数。8人くらいなら200試合です。しかし、メンバーはほぼ毎回変わりません。同じようなメンバーで200試合も見るとか拷問です。野球のように先発が変わるとかそういう変化も全くありません。半分も見ない内に飽きるでしょう。

と、まぁこんなように「本当に強い人を決める勝負」では「視聴者向けの対局はできない」んですよね。かと言って、短い対局ではただの運の強い人を見るだけの勝負。これでは見る側は面白くもありません。

もちろん「魅せる麻雀」や「1回こっきりの勝負」はそれはそれで楽しめるとは思いますが、それは「人と人との”勝負“を楽しんでる」訳ではなく、「その卓上で起こった偶然の出来事」を楽しんでるだけという人が多いと思います。例えば、「役満を和了った」「カンチャンを一発でヒキ当てた」「当たり牌をピンポイントで止めた」なんて偶然性ですね。

「当たり牌をピンポイントで止めた」と聞くと実力を見てるように感じるかもしれないですが、実際に毎回ピンポイントで止められるならほぼ負けないでしょう。たまたまピンポイントで止めたところを偶然見ただけに過ぎません。

結局のところ麻雀は偶然の固まりなので、こうなってしまうのは仕方のない事です。
ですが、これが実現できる世界があります。

絶対強者を作れる漫画やアニメの世界

麻雀のプロの試合というのはあまり人気がありませんが、麻雀漫画というのは驚く程人気があります。これは麻雀に限らず、ギャンブル漫画全般に言える事です。

ギャンブルのリアルの試合というのは一般的に見てもあまり面白くありませんが、漫画やアニメの試合となると途端に面白くなります。例えば、有名なところで言えばカイジでしょう。あれをリアルで見せられたらと想像してください。限定じゃんけん、Eカード、ワンポーカー、なんでもいいです。リアルでの対戦を見て面白いでしょうか?多分めちゃくちゃつまらないです。見てて飽きます。人間競馬は悪趣味な人には面白いかもしれないですが、まぁそれでもそれくらいでしょう。

しかし、漫画ではかなり面白くなりますね。細かい心理戦などが描写され、読者を惹きつけます。麻雀漫画で言えば、「咲」や「アカギ」等もそうでしょう。

「アカギ」の鷲頭麻雀もリアルで見せられても多分つまらないです。何の面白みもありません。
「咲」は多分面白いですね。あそこまで勝ったモノが強い、と分かる世界なら見ててリアルの勝負として見てもかなり面白いと思います。まぁ実際にはあんな麻雀はありえないのですが。

咲がリアルでも面白いと思える要素はやはり「絶対強者」が作れる事だと思います。勝ったモノが強いという定義が作れるので、純粋に”勝負“を楽しめます。

そして、今回の作品の無敵の人。この作品も”M”という絶対強者がいます。
リアルでは実現できない事を実現してくれる世界。麻雀を勝負の魅せ物として見られる世界なので楽しみたいと思います。

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