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週刊少年マガジン連載 「無敵の人」の19話”考”感想【捨て牌は可能か?】

      2016/05/14

今回取り上げる題材は「捨て牌は可能か?」となります。

前回はトーカンさんが圧勝しての幕引き。しかし、Mは普通の人間とは違う”正面の絵”の動物を描き、一筋縄ではいかないとトーカンさんに思われました。

今回ではその事に触れられていますね。まぁ概ね予想通りですが、脳に障害を受けているから普通の人が反射的にやるような行動はやらないというもの。まぁそんな気はしましたね。
ただ、それでも順平は”M”の方が不利という見解。

“M”が聴牌を読むのには最低8巡はかかるのに対して、トーカンさんは3巡目で聴牌しても独自の会話術で相手の待ち牌を読んでしまうから圧倒的に”M”が有利だというものですね。
トーカンさんの手法は8話でも少し話したメンタリストのDaigoさんの手法と似ていますね。まぁこういう方法だとは思いましたけど。

まぁ普通の雀荘で「待ちは愚形かな」とか「筒子は捨てたくない」とか「萬子ならいいんだけど」といった事は普通にマナー違反なので雀荘でやるのはもちろんいけません。仲間内なら好きにやるのがいいでしょう。これについては8話で見解を述べた通りプロでもミスをするので、実際には使えないんですけどね。トーカンさんはプロ中のプロなので多分間違えずに使えるんでしょう。

そもそも”M”って8巡目までの聴牌だと読めないんでしょうか。確か10話で6巡目聴牌を読んでいたと思うんですが。
また、偶然性の聴牌が読めないのであれば、最下位率は跳ね上がりますよね。振り込む可能性が高くなりますし。”M”は実際最下位を取っていませんし、そんな”M”が少ない捨て牌で待ちを読めないとは全く思えません。

しかし、順平は不安に思うので社長に懇願しに行きます。

「2位以上でも勝ちにしてくれ」

という事ですね。一般的に麻雀というと2位以上でプラスであれば、勝ちと言われる事もありますが、大会形式で2位を勝ちと捉える人はまずいないですね。ブイラインの社長も当然そう考えてるようで一位以外は認めないという事です。そりゃそうだ。
まぁイカサマかどうかの査定という事を考えれば、2位以上でも問題ないと思うんですけどね。そもそも”M”は雀仙で2位を取った事があるんですから、その実力通りなら2位を取る事は十分にありえます。

さて、今回は前回ネタにしなかった「捨て牌は可能か?」という事に触れていこうと思います。
順平曰く、「8巡くらいあれば、推理の材料としては十分」。では実際に調べてみましょう。

捨て牌読みは可能か?

結論から言うと難しいという事ですね。

おしえて!科学する麻雀のp85にその事が書いてありますが、一点読みはマンガのファンタジーの世界だけであると言われています。技術がないから待ちが読めないのではなく、そもそも待ちは読めないという事らしいです。当然私も読めません。

これについてはおしえて!科学する麻雀のp90~p98につらつらと書いてあります。

詳しく描くと長くなるので要約すると、「リーチ宣言牌のソバは危険はウソ」「裏スジは危険ではない」「間4ケンは幻想」と言った、恐らく麻雀の待ちを推理する場合に使われるであろう材料を全否定してます。もちろん危険ではないと言っても、10話で話した牌の危険度に沿うものではありますので、当たらないという訳ではないという事は理解して置いた方が良いですね。

あくまで、「他の関係なさそうな牌<危険といわれる牌」ではないという事を言いたいのだと思います。要は普通に危険なだけで特別危険視するものではないよ、という事ですね。

詳しい事は
おしえて!科学する麻雀でご確認ください。

まぁ読まなくても大した問題ではないので、こういった「格言」は実は嘘ですよという認識でいれば大丈夫だと思います。気になる方だけ調べてみるのが良いと思います。

トーカンさんの「快」「不快」という基準はこの捨て牌読みに起因してるのでしょう。”M”の癖による読みもどちらかというこれに近い感じですね。
トーカンさんの誘導尋問は相手の挙動から読み取るものなので、これとは少し違うでしょう。

どちらにせよ、彼らの超人的スキルで可能なだけです。

引き算で考える

さて、ではもう少し考えて見ましょう。「麻雀の待ち読みは足し算ではなく、引き算である」という言葉は聞いた事ある人がいると思います。
つまり、見えている牌から相手の牌構成を逆算していくという事ですね。ちなみに上記に出てきたのが足し算による待ち牌読み。つまり、相手の切った牌から牌構成を読むから足し算。

どういう事かもう少し触れていこうと思います。
場に見える牌は、自分の手牌と全員の捨て牌とドラ表示です。

例えば、16巡目なら

13(自分の手牌)+16×4(捨て牌)+1(ドラ表示)=77

合計77の牌が見えています。

麻雀の牌は136牌なので残り59牌。
この中で聴牌形を作り、待ちとなりうる牌を読めばよいという訳です。

カイジであった「地雷ゲーム」をやった事がある人なら分かる思いますが、34牌で聴牌形を作りにいくとできる待ちは数種類くらいしかありません。いくつもできるという事はまずありません。

このように「残った牌から聴牌形を想像する」という事は可能です。
ただし、当然牌の数は2倍弱まで増えているのでできる待ちはかなり多くなるのでさほど意味がありませんね。「鳴きで見える牌が非常に多い」という条件になれば、少しはマシになりますが、そもそも「聴牌”していたら”、この待ちである」というだけで聴牌していなかったら、前提条件が崩れます。

もし相手が3人ともせめてきて、ほぼ聴牌かそれに近い形でいるというのなら59牌で3人の聴牌形、もしくは一向聴形を作ればいいのでこれならかなり待ちは限定されます。3人リーチがかかっている時には使えそうですね。もちろん頭の回転が非常に早い人じゃないと無理ですが。私は無理です。

そもそも16巡目という条件なのでかなり終盤です。そこまで来てようやく読めるかどうかという位置付けなので、今回順平が言ったラインである8巡目も100枚近くの牌が残ってる状態で一人のリーチ者の待ちを読み切るというのは不可能に近いですね。

いやいや、そんな事はない。待ちは読めるという人と思う人はいるかもしれませんが、おしえて!科学する麻雀には面白いデータがあります。p98に「山に残っている牌を読むテスト」をした場合、捨て牌読み等全くせず、「数学的に予測する」だけのコンピュータが一番精度が高かったという結果になっています。この中には東風荘の強豪やプロが混じっています。

このコンピュータの計測方法はおしえて!科学する麻雀には載っていませんでしたが、確か「3枚以上場に出てる牌の外側は山に残っていやすい」というような単純な理論の組み合わせだったはずです。手牌構成まで読んで、山読みをしてるはずなのにこういった単純なプログラムより精度が悪いのならば、いかに読みが不確実かというのも分かりますね。

今回の教訓

◎待ちは読めないので気にする必要はない

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